猿猿日記

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【リトルバスターズ】リフレイン編の解説【今更】

 

はい、今回は今更ですがリトルバスターズ・リフレインの解説となります。サマータイムレンダ等ループ系が再び流行りだす中で改めてこちらの結末について再考したいと思います。

 

 

現実では瀕死の恭介達が所謂、虚構世界を造り出し理樹と鈴を強くすることで自分達がいなくなっても生きていけるようにしたかったというエピソードな事は分かるのですが、後半のご都合展開(なんか、よくわからん内にナルコレプシーを克服して全員助けた)は何故、起きたのかという解説となります。

 

〜改めてストーリー〜

バスの事故で、恭介たちはまだ死んでいません。一種の臨死状態でした。

理樹と鈴の二人は、真人と謙吾が庇ったお陰で無傷ですが、この二人以外は、いずれ死ぬ運命です。

しかし、このままでは、精神的に成熟していない(弱い)理樹と鈴が、全員(現実世界でこの時点既に小毬やクドといった初期以外のメンバーと仲が良かったかは不明。他クラスのはるちんがいるのである程度は仲良かったのかもしれません。)死亡という過酷な現実に耐え切れず、うちのめされると、恭介は考えました。

 

どうにかしたいと願った恭介の思いが、波紋となって拡がっていきます。すると、その思いに呼応するかのように、波紋が生じます。それが、真人と謙吾です。更にその思いに反応したのが小毬達となります。

 

なぜ、どうやってかは、本人達にも分かりませんが、ひとつの世界を作り出します。これが繰り返す一学期。虚構世界ですね。佳奈多の件もありある程度の融通は効くようです。

 

理樹と鈴に次々訪れる過酷な現実、いわば試練を与えて、事故後も強く生きる様に訓練を施します。その結果、彼らは十分強くなり、その世界で生きていく様に決意します。

ここまでが、共通ルートおよび各ヒロインルートの内容となります。

 

しかし、皮肉な事に、真人らの反対を押し切り恭介(彼等は彼等で一枚岩ではなく、考え方も異なっていました)が半ば強引に鈴を強くしようとした結果、鈴は心に傷を負い、理樹も絶望してしまいます。田舎への逃避行は良いシーンでしたね。

その絶望から自分の弱さを悟り、これからは強く生きる事を、理樹は誓います。

これが鈴ルートの2回目です。

 

Refrainでは鈴と2人でリトルバスターズを再結成すべく、恭介にならって行動します。何とかして再結成を果たした事で、恭介は世界の秘密を理樹に明かします。

事故で2人以外が皆死亡する事。2人に強く生きて欲しいために、世界を作り出し、試練に立ち向かわせていた事などです。

世界が崩壊し、バスの事故現場に戻ります。そこで理樹と鈴は現場から立ち去り、バスが爆発・炎上。

病院のベッドで目覚めた理樹は、鈴から皆死亡の事を聞き、2人で生きていくことを誓い合います。

 

ここまでが、恭介たちが作り出した世界です。バスの事故現場で2人が立ち去るまでを予めシュミレーションさせていたのです。ちなみに、個人的な感想ですとここで終わっても良かったかなと思います。この作品のコンセプトは、言わば「自立」と何があろうとどんな残酷で悲惨な結末が待っていようともそれを乗り越え、「先に進む」という事だと自分は思っているからです。これが、運命からの脱却を目指す「ひぐらし」や「シュタゲ」なら良いのですが、この作品はひぐらしでもシュタゲでもないのです。乗り越えさせる為にも生かすべきではなかったかなと僕は考えております。

 

さて、物語に戻りますと、ここから現実に戻そうとするのですが、理樹が抗います。立ち去るのではなく、皆を助け出したいと願うのです。

恭介は反対しますが、鈴も理樹と共に助け出す事を願います。

 

恭介たちの世界は、2人が立ち去るまでの強さしか与えていません。鈴には弱さが、理樹にはナルコレプシーがあるため、救出は失敗し、2人も犠牲になるかもしれない。その事を心配する恭介に、2人は自分達で世界を作り出し、自分達の弱さを克服する事を伝えます。そして世界を作り出します。

 

鈴は、世界を去らずにいた小毬と再会します。一番の親友である鈴に、事故後も強く生きて欲しいと、小毬から願い星を託されます。

その願い星を受け取るものの、そのためには皆に生きて欲しいと願います。そのために、理樹と2人で助け出す事を誓うのです。

 

理樹はナルコレプシーを克服するため、両親を亡くした日、更に生まれる前まで遡ります。

人生には様々な過酷が待ち受けていて、親しい人との別れも経験しなければならない。それならば、いっそ生まれてこなければいいという考えが頭をよぎります。その時、鈴の存在を感じます。鈴との出会いがある事。いずれ別れを迎えるとはいえ、出会いによって経験する素晴らしい日々が待っている事を悟ります。鈴と共に生きる。そこで理樹はナルコレプシーを克服するのです。

 

お互いが弱さを克服した時、現実であるバスの事故現場に戻ります。そこで理樹と鈴は、協力して皆を助け出します。最後に恭介を助け出し、全員救出するのです。

 

 

困難は多々あれど、大切な人と出逢うために、当初は不可能と思われていた全員救出を自らのトラウマ(ナルコレプシー)を克服して、決して諦めず、逃げずに救出を成功させる。強さを身につけるという点。 とても素晴らしい物語だと思います。まさに、CLANNADとは別のベクトルで「人生」といえるでしょう。「全員救出」に重きを置き、更なる強さという意味での演出という訳です。意図は理解できるのですが…僕的にはやはり、全員死亡のほうが物語としては美しく完成されていると思っております。皆さんは如何でしょうか?。